収録作品 13点を見る(作品解説付き)
| 01 | 甲州伊沢暁1830–32年頃 | 甲府盆地の宿場町・石和の夜明け。まだ暗い空に富士がほのかに浮かび、旅人たちが提灯を手に出発の支度をしています。一日の始まりの静けさが伝わる一枚です。 |
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| 02 | 凱風快晴1830–32年頃 | 通称「赤富士」。初夏の南風が吹き、晴れ渡った朝、富士山が朝日を受けて赤く染まる一瞬をとらえました。山肌の木々、うろこ雲の白、深い青の空。わずか三色ほどで富士の威容を描ききった、北斎の代表作中の代表作です。 |
| 03 | 山下白雨1830–32年頃 | 通称「黒富士」。山頂は晴れているのに、山麓では黒雲に稲妻が走り、夕立が降っています。晴れと嵐を一枚に収めた大胆な構図で、「赤富士」と対をなす作品です。 |
| 04 | 甲州犬目峠1830–32年頃 | 甲州街道の峠道から望む富士。うねる山道を馬と旅人が行き、その向こうに白い富士がすっくと立ちます。山の緑と空の青のグラデーションが美しい一枚です。 |
| 05 | 常州牛堀1830–32年頃 | 霞ヶ浦のほとりに舫った大きな舟。船頭が米のとぎ汁を捨てると、驚いた白鷺が飛び立ちます。舟の大きさに対し、富士は小さく遠く、暮らしの一場面に富士がそっと寄り添っています。 |
| 06 | 相州江の島1830–32年頃 | 引き潮で現れた砂の道を、参詣の人々が江の島へ渡っていきます。島の家並みと鳥居、遠くに富士。北斎は江の島を何度も描きましたが、この穏やかな海の色はとりわけ印象的です。 |
| 07 | 甲州三嶌越1830–32年頃 | 甲斐と駿河の国境の峠に立つ大きな杉。旅人たちが両手を広げて幹の太さを測っています。巨木の向こうに、こちらも巨大な富士。大きさの対比を楽しむ、北斎らしいユーモアの一枚です。 |
| 08 | 東海道金谷ノ不二1830–32年頃 | 大井川の川越し。渦巻く波の間を、人足たちが旅人や荷物を担いで渡ります。手前のにぎわいと、はるか向こうに静かにそびえる富士。動と静の対比が見事です。 |
| 09 | 駿州江尻1830–32年頃 | 突風に飛ばされる笠と懐紙。旅人は身をかがめ、草はなびき、空を白い紙が舞います。目に見えない「風」を描いた作品として、世界的に知られる一枚です。 |
| 10 | 相州箱根湖水1830–32年頃 | 芦ノ湖の向こうに、幾重にも重なる山並みと富士。湖面に映る山、緑の濃淡。険しい箱根路を越えた旅人が目にした、澄んだ朝の景色です。 |
| 11 | 甲州三坂水面1830–32年頃 | 河口湖に映る「逆さ富士」。ところが、雪をいただく湖面の富士に対し、実際の富士は夏の姿で、位置もずれています。北斎が仕掛けた、有名な「絵の中の謎」です。 |
| 12 | 江戸日本橋1830–32年頃 | 五街道の起点・日本橋の上は、人の頭でぎっしり。川沿いには蔵が並び、遠くに江戸城、そして富士。江戸のにぎわいと、そのすべてを見守る富士を一枚に収めています。 |
| 13 | 礫川雪ノ旦1830–32年頃 | 小石川の料亭の二階から、雪化粧の富士を眺める人々。雪の朝の澄んだ空気と、指さして富士を見る客の楽しげな様子。三十六景の中で唯一の、本格的な雪景色です。 |


















